2013年12月掲載
「クラッシュ」「背信の日々」
クラッシュ
2006年日本公開 アメリカ映画 上映時間1h52 <予告篇>
監督・・ポール・ハギス
出演・・サンドラ・ブロック / ドン・チードル /
マット・ディロン
少しの行き違いや誤解、その時の精神状態から極端な行動に
走りとんでもない事態を招いてしまう、そんな映画です。
クリスマス間近のロサンゼルス。黒人二人組・アンソニーとピーターは地方検事のリック夫妻の車を盗みます。
それというのもリック夫妻がアンソニーとピーターを前方に見かけて逃げるように道を渡ってしまったから
でした。リックの妻・ジーン(サンドラ・ブロック)はそれ以来、人種差別的な態度を取り始めます。
白人警官のライアン(マット・ディロン)は、黒人のTVディレクター・キャメロン夫妻が乗った車を強制的に
停め、権力を使って屈辱を味あわせます。妻・クリスティンはライアンを憎悪し、夫との間には溝ができます。
一方ライアンの相棒で若いハンセンはライアンに嫌悪感を覚え交代を希望します。
ペルシャ人の雑貨店主ファハドは、黒人ダニエルに鍵を直させますが、ドアごと変えないと駄目だと言われ
ます。しかし言葉がうまく通じないこともあり口論になります。パトロール中のライアンが交通事故現場に
駆けつけると、被害者はクリスティンでした。必死の努力で自分を助けようとするライアンに、クリスティンの
態度も軟化します。別の場所で車がパトカーに停止させられますが、乗っていたのはキャメロンでした。
警察への憎悪に駆られたキャメロンはあわや射殺されそうになるのですが、それを助けたのは、ハンセンだった
のです。さらにファハドは再び強盗の被害にあいますが、保険会社は、ドアを直さなかったファハドが悪く、
保険金を払えないといいます。逆恨みしたファハドは頭にきてダニエルを射殺しようとしますが・・・。
多民族国家アメリカならではの複層した人種や階層による物語が展開されます。
監督は「ミリオンダラーベイビー」のシナリオライターポール・ハギスです。
第78回アカデミー作品賞受賞作品。
背信の日々
1988年製作 アメリカ映画 上映時間2h07<参考映像1>
<TVスポット>
監督 / コスタ・カブラス 製作 / アーウィン・ウインクラー
出演 / デブラ・ウィンガー トム・ベレンジャー
季節労働者としてネブラスカの小麦畑にやってきた
ケイティ・フィリップス、実はFBIの秘密捜査官
キャサリン・ウィーヴァーはゲリー・シモンズに近づきます。
それは、ラジオの過激なトーク番組の司会者クラウスがシカゴで射殺された
事件の調査のためでした。FBIはゲリーが犯人の一味だとみていたのです。
しかし、彼女の目に映るゲリーは、ヴェトナム戦争の英雄で典型的な古き良きアメリカ人としか思えず、
彼がクラウス殺しの容疑者とは考えられませんでした。上司で昔の恋人でもあるマイケルはそんな彼女を
ゲリーに恋しているのだと感ていました。果たしてそのケイティが真実を知るのは彼を愛してしまった後の
ことでした。ケイティが連れていかれたのは黒人を拉致し真夜中に森に連れていき追いまわし射殺する
“ハンティング”でした。そして彼の幼い子供たち、ジョーイやレイチェルにまで黒人やユダヤ人に対する
憎しみを教え込んでいたのです。ケイティの心は仕事への義務感とゲリーへの愛情との間で揺れ動きます。
ある日一家は、キャンプとは名ばかりの白人至上主義グループKKKの集会の場に出かけ、そこでケイティは
ある暗殺と襲撃計画を耳にします。彼女は正体がばれることを恐れますが、FBIからは捜査続行を命じられ、
行きがかりで銀行襲撃の仲間となり皮肉にもいっそう信頼されるようになってしまいます。そんなケイティに、
ゲリーはプロポーズします。ところが暗殺決行のその夜、ゲリーのもとにケイティの正体を暴く書類が届くので
す・・・。